わたしたちは知っています。認知症でも、できることがたくさんあることを。

わたしたちは知っています。声を失っても、人として深くつながることができることを。

わたしたちは知っています。いつも私たちを手伝ってくださりあたたかく見守ってくれていることを。

わたしたちは知っています。介護を担ってきたご家族の複雑な胸の内を。


世の中には、多くの考え方があります。

わたしたちの考えが、思い上がった独善的なものであれば活動を続けることはできません。

わたしたちの考えに、一定の社会的な同意を与えてくれ、帰納的に援護してくれた言葉や内容を明示します。

「出所」とともに「参照箇所一覧」に整理いたしました。


社会的包摂と私たちの考える介護支援

わたしたちSOCIAL BENEFIT LABの仲間はみな、介護の現場で昼も夜も、認知症の方や障碍を共にされている方と、生活を共にしてきました。

そのご家族とも、これまでのこと、そしてこれからのことを、傾聴したくさんのお話をしてきました。

時には涙を共にすることもありました。

600万人を超える認知症の方々とそのご家族には、それぞれの思いがあるのだと思います。

わたしたちはその思いに寄り添い、介護の現場で、認知症の方々とそのご家族が、真に必要としている2つのことを見つけ、わたしたちが取り組むべき介護支援を形にしていこうと決めました。

 1.認知症の方々の、残された能力(残存機能)をみいだし、社会が受け入れ、社会の中で活かせる場、を創造すること

 2.先の見えない介護を担うご家族の、負担軽減と気分転換を図ることができる場、を創造すること(レスパイトケア)

↓クリックして拡大

この小さな草の根の一歩は、私たちの新たな未来を創造する礎になると信じて、一歩を踏み出します。

参照箇所一覧は、お時間のあるときにご参照ください。

あわせて読みたい

参照箇所 一覧

「認知症の理解」 中央法規出版社

■参照した主な内容
・「認知症」の人を「共感」的に受け入れ、「寄り添う
・できないことではなく、「できること」を見て支援する
・介護者の「」としての「姿勢」が重要
・共に、認知症という困難を乗り越える「物語」を創っていく
・「創造的」な援助
・「家族」の「精神的疲労」にも注意し、早期に「レスパイトケア」を実施する
参照 : 「認知症の理解」 中央法規出版社

「人間の尊厳と自立」 黒澤貞夫 日本生活支援学会会長

■参照した主な内容
・「人間の尊厳」は、その存在自体に至高の「価値」がある
・「経済力」「社会的地位」は全く関係ない
・「社会の仕組み」の「前提」に、「人間の尊厳」の思想が刻まれる必要がある
・ノーマライゼーションのように「共に助け合い生きていく」ことが普通の社会
参照 : 「人間の尊厳と自立」 黒澤貞夫 日本生活支援学会会長 

最高裁判所判例 2 0 1 4 年(受)第1 4 3 4 号,第1 4 3 5 号損害賠償請求事件2 0 1 6 年3 月1 日 第三小法廷判決

責任の範囲については,責任者が法の要請する責任無能力者の意思を尊重し,かつその心身の状態及び生活の状況に配慮した注意義務をもってその責任を果たしていれば,免責の範囲を拡げて適用されてしかるべきであって,そのことを社会も受け入れることによって,調整が図られるべきものと考える

引用 最高裁判所判例 2 0 1 4 年(受)第1 4 3 4 号,第1 4 3 5 号損害賠償請求事件2 0 1 6 年3 月1 日 第三小法廷判決

「弱者の居場所がない社会」  阿部彩 首都大学東京教授

■参照した主な内容
・「社会的包摂」は、今後のキーワード
・「」「暮らし」を守り支援する
・「社会の仕組み」に内在させていかなければならない
参照 : 「弱者の居場所がない社会」  阿部彩 首都大学東京教授 

「訪問看護と介護 あたたかな認知症ケア 認知症と就労」 宮永和夫 南魚沼市立ゆきぐに大和病院

■参照した主な内容
・「認知症」者に勧められる職業
農業>サービス業>工業
・認知症の中核症状である記憶障害、注意障害、実行機能障害(遂行機能障害、判断力障害)
・社会活動の失敗を招く
・「農業」は、やり直しのきく仕事、共同でする仕事、時間に縛られない仕事
参照 : 「訪問看護と介護 認知症と就労」 宮永和夫 南魚沼市立ゆきぐに大和病院 

「ティール組織」 フレデリック・ラルー

■参照した主な内容
・「欠点を見る」のではなく「長所を生かす」とうパラダイム変化が起こってくる
・「挑戦」するものは、たいてい「抵抗」に合う
・「理想主義者」だとか「ばかだ」とか言われる
・人類学者のマーガレット・ミードは、「少数の人々が、実際、世界を変えてきた」と言った
・「進化型組織」では、「競争」という概念がバカげて見える。全く意味がない
参照 : 「ティール組織」 フレデリック・ラルー 

「恐れのない組織『心理的安全性』が学習・イノベーション・成長をもたらす」 エイミー・C・エドモンドソン ハーバードビジネススクール教授

■参照した主な内容
・情報ではなく、「発見」したことを、伝える
・「ストーリー・テリング」で、「経験」と「気持ち」を伝える
参照 : 「恐れのない組織『心理的安全性』が学習・イノベーション・成長をもたらす」 エイミー・C・エドモンドソン ハーバードビジネススクール教授 

「ジョブ理論」 クレイトン・M・クリステンセン ハーバードビジネススクール教授

■参照した主な内容
・顧客の生活の「ストーリーを細かく理解する
・顧客自身がことばにして要求できないもの
・優れた「解決策としてデザインできるようになること
参照 : 「ジョブ理論」 クレイトン・M・クリステンセン ハーバードビジネススクール教授 

「共感経営」 共感経営 野中郁次郎/勝見明 カリフォルニア大学バークレー校名誉教授

■参照した主な内容
・分析的戦略でなく、「物語り戦略」では「」の「主観」や「価値観」が重要な意味を持つ
・その戦略のあり方は、きわめて「人間中心的」である
・人の「生き方」が問われ、「生きがい」や「働きがい」を生む
参照 : 「共感経営」 共感経営 野中郁次郎/勝見明 カリフォルニア大学バークレー校名誉教授 

「世界標準の経営理論」 入山章栄 早稲田大学大学院ビジネススクール教授

■参照した主な内容
・多義的な世界においては、「リーダー」は、未来への「ストーリー」を語る
・周囲を「センスメイク」させ、足並みを揃える
・環境に働きかけ、「行動」する
参照 : 「世界標準の経営理論」 入山章栄 早稲田大学大学院ビジネススクール教授