世界の社会経済の仕組みが、50年に一度の大きな変化を遂げようとしています。
PEST分析で見てきたように「これまでの50年」は「利益中心」の価値観でした。
「これからの未来」は、「人と社会中心」の価値観に思考を転換する必要があるようです。
過去の延長線上にない新しい未来を創造していく必要があります。
「これからの未来」を創造していくために、最初に「これまでの50年」の問題点を整理しました。
次に「あるべき姿:人・社会・経済の良循環モデル」の絵を描きました。
最後に「あるべき姿」に近づくための課題をわたしたちなりに考えてみたいと思います。
デザイン思考を応用して「人を中心」に置き、「社会的価値」と「経済的価値」考えています。
世の中には多くの考え方があります。
わたしたちの考えが、独善的な思い上がりに陥らないよう、一定の社会的な同意を与えてくれ、帰納的に援護してくれた言葉や内容を明示します。
「出所」とともに「参照箇所一覧」に整理いたしました。
私たちの課題認識:ステークホルダー資本主義への転換に向けて
問題認識 : 人・社会・経済の持続可能性 危機的状況
これまでの50年の間に起きてきた多くの問題を、わたしたちは変えていかなければならないようです。
これからを考えるためには、まず、これまでのわたしたちが生きてきた現代社会を理解する必要があります。
多くの考え方があると思いますが、わたしたちなりに考えた仮説を以下に示します。
現代の「社会問題」は、「過去50年間のパラダイム」が形づくる「社会経済構造」によって引き起こされていると考えています。
詳しくは、こちらをご確認ください。
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課題認識 : 持続可能な「人・社会・経済の良循環モデル」の創造
これまでの考え方や価値観をあらため、持続可能な「人・社会・経済の良循環モデル」を築いていくためにはどうしたらよいか。
わたしたちなりに課題を整理をしてみました。
競争戦略の大家であるハーバードビジネススクールのマイケル・ポーター教授の論文「共通価値の戦略 Creating Shared Value」を礎にしました。
「社会的価値」と「経済的価値」から成る「共通価値」が創造されるような良循環を生みだす必要があるのではないかと考えています。
このモデルが、わたしたちの目指す「あるべき姿」の土台になっています。
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わたしたちは、あるべき姿としての「人・社会・経済の良循環モデル」に転換するために、わたしたちにできることを地道に展開していきます。
わたしたちにできる地道な活動は、こちらから確認できます。
参照箇所一覧は、お時間のあるときにご参照ください。
参照箇所 一覧
「これからの人事」 ハーバードビジネスレビュー
■参照した主な内容
・「ステークホルダー資本主義」の発想は、全世界の経営幹部に受け入れられている
・この劇的な「変化」を見逃すと、存在を危うくする「リスク」に直面する
・世界のリーダーは、「多様性」「公平性」「包摂」(DEI)を高めている
参照 : 「これからの人事」 ハーバードビジネスレビュー
「ハーバードのケースで学ぶ企業倫理」 リン・シャープ・ペイン ハーバードビジネススクール教授
■参照した主な内容
・企業は、社会の「資源」の管理者である
・企業は、「道徳的」な視点と「目的意識」が重要
・「道徳的」な視点と「目的意識」によって、社会から「資源」の管理を許される
・社会から許された「資源」の管理によって、業績を導くことができる
参照 : 「ハーバードのケースで学ぶ企業倫理」 リン・シャープ・ペイン ハーバードビジネススクール教授
「リーダーシップの転換点」 ハーバードビジネスレビュー
■参照した主な内容
・マネジメントの役割は、「管理監督」から「メンバーの成長支援」に変化した
・マネージャーは、時代の変化に伴い「古いやり方」「古い振舞い」「古い行動パターン」を見直す必要がある
・リーダが持つ権力は、「謙虚さ」と「共感力」の下で発揮される必要がある
・「謙虚さ」は、組織に「心理的安全性」「帰属意識」「意欲向上」をもたらす
・「共感力」は、「ステークホルダー」を理解する基盤となる
・リーダーは、「意見の不一致」を、「より優れたアイデア」「創造性」「イノベーション」の転機として捉える必要がある
・リーダーは、「共通の目的」を示すことで、「意見の不一致」を統合する役割を担う
・リーダーは、「受容的」で「寛容」な「組織文化」を醸成する必要がある
・「組織の変革」には、「過去の組織の常識」とは「異なる見方、考え方、行動」をする人材が必要になる
・組織の「将来を担う人材」は、MBAホルダーや工学系の学位を持つ従来のリーダーではない
参照 : 「リーダーシップの転換点」 ハーバードビジネスレビュー
「SDGsが問いかける経営の未来」 モニターデロイト
■参照した主な内容
・2011年に提唱された「共通価値の創造(CSV)」がキーワード
・「CSV」は、ハーバード大学のマイケル・ポーター教授が提唱した
・「CSV」経営モデルの根幹には、「社会価値」や「共通善」が据えられている
・「CSV」経営モデルは、「これまでの資本主義」の経営モデルとは抜本的に異なる
参照 : 「SDGsが問いかける経営の未来」 モニターデロイト
「共通価値の戦略」 マイケル E.ポーター ハーバードビジネススクール教授
■参照した主な内容
・「共通価値(CSV)」の戦略は、「社会的価値」と「経済的価値」の両立を目指す
・「共通価値」モデルの設計には、「経営教育」「起業家精神」が必要
・「公的部門」には、そのような「リーダー」はいない
・成長する「地域」には、例外なく「クラスター」が形成されている
・「クラスター」は、「イノベーション」「生産性」の重要な要素である
・「地域」に「差別」があると、「優秀な人材」が集まりにくい
・「社会目的」を伴う利益は、「企業」と「地域社会」の繁栄という「好循環」が生まれる
・「持続的な利益」が生み出される、「新しい資本主義」の姿が見えてくる
・これまで資本主義を「偏狭」に考えてきたせいで、「社会課題」の解決が遅れた
参照 : 「共通価値の戦略」 マイケル E.ポーター ハーバードビジネススクール教授
「LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略」 リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット
■参照した主な内容
・人生100年時代
・「未来が過去の延長線上にない」
・「労働市場」の急速な変化で、「学び直し」「スキル再習得」が必須
・企業の人事部門は、制度の「大改革」が必要
・政府は、法制度の「再設計」が必要
参照 : 「LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略」 リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット
「ソーシャル・ビジネス革命」 ムハマド・ユヌス 経済学博士 ノーベル平和賞受賞
■参照した主な内容
・「ソーシャル・ビジネス」は、「社会的目標」の追求が「目的」
・個人が「利益」を得るという考え方はない
・「企業の所有者」は、一定期間後「投資元本を回収」できるだけ
・「ソーシャル・ビジネス」は、「損失なし、配当なし」の組織
・「欠陥」のある「経済理論」に洗脳された、「利益」という概念を振り払うこと
・現代資本主義理論の「最大の欠点」は、「利益の最大化」が唯一の「目的」とされていること
参照 : 「ソーシャル・ビジネス革命」 ムハマド・ユヌス 経済学博士 ノーベル平和賞受賞
「ステークホルダー資本主義」 ハーバードビジネスレビュー
■参照した主な内容
・2050年 「世界人口100億人」
・「自然環境」に負荷を与えない「食料生産」で「飢餓」を回避
・「企業の目的」は「株主利益の最大化」の考え方を捨て去る必要がある
・「フリードマン」の考え方を、捨て去るべき
・「企業」は、すべての「ステークホルダー」に貢献すべきである
・「顧客」「従業員」「仕入先」「地域コミュニティー」
参照 : 「ステークホルダー資本主義」 ハーバードビジネスレビュー
「グレート・リセット」 クラウス・シュワブ 世界経済フォーラム創設者
■参照した主な内容
・「持続可能」な方法
・「公平」に「スケールダウン」
・「少ないモノ」で「より豊かに」暮らせる未来
・「格差による分断」「不均衡や不正」「環境破壊」を止める
・「寛容」「公平」「公正」な世界を創造する必要がある
参照 : 「グレート・リセット」 クラウス・シュワブ 世界経済フォーラム創設者
「ティール組織」 フレデリック・ラルー
■参照した主な内容
・周囲の反対、成功しそうにないと思われても「行動」する
・「誠実さ」「自分らしさ」を出発点に、正しくない状況に対し「行動」する
・「進化型」では、「エゴ」を単なる「わな」と捉える
・「エゴ」には、「成功」「富」「帰属意識」などがある
参照 : 「ティール組織」 フレデリック・ラルー
「年輪経営」 塚越寛 伊那食品工業株式会社会長
■参照した主な内容
・経営の、「本来あるべき姿」
・「社員」を幸せにするような会社を作り、「社会」に貢献すること
参照 : 「年輪経営」 塚越寛 伊那食品工業株式会社会長
「寛容論」 ヴォルテール 仏 哲学者
■参照した主な内容
・人はみな、「弱く」「無知」である
・「助け合い」「知恵を持ち寄り」「許し合う」
・「異なる意見」「大目に見る」
参照 : 「寛容論」 ヴォルテール 仏 哲学者
「ジョブ理論」 クレイトン・M・クリステンセン ハーバードビジネススクール教授
■参照した主な内容
・セグウェイの失敗作を例にあげている
・「多くの人々」に「共通」の「片づけるべきジョブ」を解決しなかったから
・「モノ」ではなく「解決策」を欲している
・「ドリル」ではなく「穴」が欲しいのだ
参照 : 「ジョブ理論」 クレイトン・M・クリステンセン ハーバードビジネススクール教授
「イノベーション・オブ・ライフ」 クレイトン・M・クリステンセン ハーバードビジネススクール教授
■参照した主な内容
・目的を設定したあとは、一般的に「創発的」であることが多い
・「正」しい人物 「思いやり」「誠実」「寛容」
参照 : 「イノベーション・オブ・ライフ」 クレイトン・M・クリステンセン ハーバードビジネススクール教授
「エクセレント・カンパニー」 トム・ピーターズ/ロバート・ウォーターマン
■参照した主な内容
・「資源」は、「資金」「機械」「頭脳」でもなく、「人」という考えがカギ
・頭が切れ、ビジネスに精通している人々が、時代遅れな理論に基づき経営をしている
・新しい理論は、初期の段階にあり、十分に理解されていない
参照 : 「エクセレント・カンパニー」 トム・ピーターズ/ロバート・ウォーターマン
「人を活かすマネジメント」 ハーバードビジネスレビュー
■参照した主な内容
・「SDGs」「ESG投資」
・人的資本レポーティングに関するガイドライン「ISO30414」
・2020年11月 米SEC(証券取引委員会) 人的資本レポート 義務化
参照 : 「人を活かすマネジメント」 ハーバードビジネスレビュー
「企業変革ノート」 ジョン・P・コッター/ダン・S・コーエン ハーバードビジネススクール教授
■参照した主な内容
・ビジョンをまとめる上で、重要なのは、「将来の絵」をかくこと
・裏付けとなる財務資料は大事だが
参照 : 「企業変革ノート」 ジョン・P・コッター/ダン・S・コーエン ハーバードビジネススクール教授
「多様性の科学」 マシュー・サイド
■参照した主な内容
・「全体論」的なものの見方が必要
・「多角的な視点」を備えていれば、「盲点」も小さくなる
参照 : 「多様性の科学」 マシュー・サイド
「リーン・スタートアップ」 エリック・リース
■参照した主な内容
・「戦略」は、「仮説」に基づいている
・「仮説」は、「価値仮説」「成長仮説」が重要
・「仮説」は、早期に検証されることがスタートアップの目標となる
参照 : 「リーン・スタートアップ」 エリック・リース
「世界標準の経営理論」 入山章栄 早稲田大学大学院ビジネススクール教授
■参照した主な内容
・「イノベーション」は、「新しい組み合わせ」である
・「遠くの知」と「自分の知」を組合わせること
・「リーダー」は、周囲に理解させ、「納得・腹落ち(センスメイキング)」させること
・組織全体で解釈と「方向性」を合わせること
参照 : 「世界標準の経営理論」 入山章栄 早稲田大学大学院ビジネススクール教授
「恐れのない組織『心理的安全性』が学習・イノベーション・成長をもたらす」 エイミー・C・エドモンドソン ハーバードビジネススクール教授
■参照した主な内容
・「心理的に安全」な職場を作るには、「変革」が必要
・深く染み付き凝り固まった規範や考え方を改める必要がある
・「心理的安全性」は、「才能」を引き出し「価値創造」に必要である
・「これまで」の仕事のやり方は「模倣」でしかなく、「革新的」ではない
参照 : 「恐れのない組織『心理的安全性』が学習・イノベーション・成長をもたらす」 エイミー・C・エドモンドソン ハーバードビジネススクール教授
「ESG経営の実践」 ハーバードビジネスレビュー
■参照した主な内容
・組織が克服すべき課題は、過去の成功による惰性や停滞、成功が続くという楽観的期待
・困難や失敗を警戒している人ほど、努力しない
・威圧的で支配的な上司は、言動に一貫性がなく、マイクロマネジメントに走り部下をいじめ、何かあれば真っ先に逃げ出し、部下のやる気を奪い、仕事の質や士気を低下させる
・「持続的な社会」は、持続可能な社会を望む確かな知見を視点を備えた人々によって導かれなければならない
参照 : 「ESG経営の実践」 ハーバードビジネスレビュー
「デザイン思考が世界を変える」 ティム・ブラウン IDEO CEO
■参照した主な内容
・「デザイン思考」は「人間中心」
・顧客を深く知れれば、「長期的」「持続的」な「収益源」になる
参照 : 「デザイン思考が世界を変える」 ティム・ブラウン IDEO CEO
「学習する組織」 ピーター・M・センゲ MIT経営大学院上級講師
■参照した主な内容
・「次世代リーダー」は、「辺縁」から生まれる
・「既存」の力の「中心」からではない
参照 : 「学習する組織」 ピーター・M・センゲ MIT経営大学院上級講師
「貧困の終焉」 ジェフリー・サックス 米経済学者
■参照した主な内容
・「社会」は、「人」々から形成される
・社会的な貢献は、最終的には「個人」の「行動」の積み重ねである
参照 : 「貧困の終焉」 ジェフリー・サックス 米経済学者
「社会的共通資本」 宇沢弘文 経済学者
■参照した主な内容
・日本の「農業」は、「最大の危機」を迎えている
・1930年の世界大恐慌以来
参照 : 「社会的共通資本」 宇沢弘文 経済学者
「弱者の居場所がない社会」 阿部彩 首都大学東京教授
■参照した主な内容
・「社会的包摂」は、今後のキーワード
・「人」「暮らし」を守り支援する
・「社会の仕組み」に内在させていかなければならない
参照 : 「弱者の居場所がない社会」 阿部彩 首都大学東京教授
「これからのマネージャーが大切にすべきこと」 ヘンリー・ミンツバーグ マギル大学経営大学院教授
■参照した主な内容
・「過剰な生産と消費」は、「人々の社会」「環境」を「破壊」する
・もっとましな行動があるはず
・「もっと多く」から「もっとよく」の経済への転換
・「量」から「質」への転換
参照 : 「これからのマネージャーが大切にすべきこと」 ヘンリー・ミンツバーグ マギル大学経営大学院教授
「経営者の教科書」 ハーバードビジネスレビュー
■参照した主な内容
・「外部環境」は、「戦略」の「前提」である
・「外部環境」の「変化」に応じて、「戦略」を見直し「適合」させる
・生え抜きの人材が、執行役員になる
・既存の組織に熟達した人材では、「新しい戦略課題」への対応に時間がかかる
・他社の人材を引き抜いても、40%程度は1年半で辞める
参照 : 「経営者の教科書」 ハーバードビジネスレビュー