【5分で読める】役立つ フレームワーク 第5回 STP・4P・4C 焦点決定
【5分で読める】役立つフレームワークは、全9回で構成されています。
汎用性が高く、使い勝手の良いフレームワークを取り上げています。
業務への応用はもちろんのこと、ブレストの時に、多面的で有用な切り口を提供してくれる、先人の知恵が詰まっています。
フレームワークの全容を、図表を使いながらわかりやすくご案内できるよう努めます。
全9回を読み進めるうちに、点が線に、線が面になるように工夫してまいります。
社内研修やOJT等で、十分な学習機会を得ることができなかった境遇にある場合には、是非お役立てください。
●「5分で読める」ような工夫に努めております
●「図表」を使い、わかりやすい説明をこころがけています
●文献や論文の「参照箇所」を明示し、品質の担保に努めています
●お時間のあるときに、「参照箇所」を読んで理解を深めることができます
●第5回 STP・4P・4C|注力点を切り分ける ✅今回
●第6回 市場ライフサイクルとイノベーター理論|市場の成長段階と顧客層を切り分ける
●第7回 7S|有形・無形の経営資源を切り分ける
●第8回 バランススコアカード|業績管理指標を4つの視点で切り分ける
●第9回 まとめ フレームワークを使用する際の注意点
世の中には多くの考え方があります。
わたしたちの考えが、独善的な思い上がりに陥らないよう、一定の社会的な同意を与えてくれ、帰納的に援護してくれた言葉や内容を明示します。
「出所」とともに「参照箇所一覧」に整理いたしました。
STP・4P・4Cで注力点を切り分ける
第5回は、「STP・4P・4C|注力点を切り分ける」です。
最初に、「現在地:全体と部分」を、図表でわかりやすくご案内します。
下の図をご覧ください。
今回は、市場を切り分け顧客層を絞り込む「STP・4P・4C」をご案内します。
↓クリックして拡大
それでは、「STP・4P・4C|注力点を切り分ける」の本題にはいります。
結論は、以下のように示すことができます。
●「STP・4P・4C」は、限りある経営資源を効果的・効率的に活用するための手段の一つです
●段階的に焦点を定め、具体的な方法を決めていきます「S⇒T⇒P⇒4P and 4C」
●「S」は、「市場細分化」のことです
●「T」は、「標的顧客の選定」のことです
●「P」は、「独自の位置取り」のことです
●「4P」は、事業者視点の「製品・サービス」「価格」「流通」「広告宣伝」のことです
●「4C」は、顧客視点の「顧客価値」「コスト」「利便性」「コミュニケーション」のことです
●「4P・4C」は、「マーケティング・ミックス」と呼ばれています
上記の「STP・4P・4C|注力点を切り分ける」の定義について、「参照」した箇所は、以下の参照箇所一覧をご覧ください。
STP・4P・4Cは、主にマーケティング戦略の立案の際に活用されます。
経営資源には限りがあり、市場全体を網羅することはできません。
そこで、「誰に」「何を」「どのように」して顧客に価値を届けるかを、段階的に絞り込む一連のプロセスが、「STP・4P・4C」になります。
最初に、自社の強みを活かせる市場を、顧客の属性や仮説によって細分化(Segmentation)します。
次に、細分化された市場の、どの場所に注力するかを絞り込みます(Targeting)。
最後に、絞り込んだ領域内の競争環境の中で、自社の特徴を活かせる独自の位置取りを決めていきます(Positioning)。
ここまで決まれば、「顧客」と「自社の訴求ポイント」が定まります。
「顧客」と「自社の訴求ポイント」に沿って、「製品・サービス(Product)」「価格(Price)」「流通(Place)」「広告宣伝(Promotion)」(4P)を開発していきます。
4Pは、事業者視点で開発されるものです。
4Pに加え、その製品やサービスの提供を受ける「顧客視点」で捉え直し、マーケティング戦略を深化させる必要があります。
これは、4Cと呼ばれており、「顧客価値(Customer Value)」「コスト(Cost)」「利便性(Convenience)」「コミュニケーション(Communication)」で構成されています。
4Pと4Cの各要素は、それぞれ対応した概念になっており、事業者視点を顧客視点でとらえ直す切り口を提供してくれます。
- 「製品・サービス(Product)」と「顧客価値(Customer Value)」
- 「価格(Price)」と「コスト(Cost)」
- 「流通(Place)」と「利便性(Convenience)」
- 「広告宣伝(Promotion)」と「コミュニケーション(Communication)」
実務的には、対象となる主軸層のペルソナを設け、カスタマージャーニーと呼ばれる顧客体験価値や物語を仮説として創造する、とてもクリエイティブな場面が多くなると思います。
マーケティング戦略を創出するプロセスで、創造性を発揮するためには、チームの「多様性」と「心理的安全性」の確保が必須になります。
「心理的に安全な」チームのもと、ブレインストーミングで多くの可能性を検討し、戦略を創出していきます。
創造性を発揮するブレインストーミングの基本的ルールは、別の回で取り上げます。
今回は、これで終わりになります。
お読みくださりありがとうございました。
次回は、「第6回 市場ライフサイクルとイノベーター理論|市場の成長段階と顧客層を切り分ける」になります。
参照箇所一覧は、お時間のあるときにご参照ください。
●外部環境の大きな変化を整理したPEST分析は、ここから確認できます
●変わりゆく社会の価値観は、ここから確認できます
●ステークホルダー資本主義への転換に向けた「人・社会・経済の良循環モデル」は、ここから確認できます
●主要参考文献は、ここから確認できます
●わたしたちの活動の全体像は、ここから確認できます
無料で、開業手続きができました。電子申請でしたので、自宅からあっという間でした。
その後、freee会計と、事業用のfreee Masterカードで、経理業務の負荷が大幅に軽減されました。
カードの利用履歴は、freee会計に、自動登録されます。あとは、確認して承認するだけ。
確定申告も、あっという間に終わりました。
freeeは、本業に専念するための力強い味方です。
参照箇所 一覧
「恐れのない組織『心理的安全性』が学習・イノベーション・成長をもたらす」 エイミー・C・エドモンドソン ハーバードビジネススクール教授
■参照した主な内容
・「心理的に安全」な職場を作るには、「変革」が必要
・深く染み付き凝り固まった規範や考え方を改める必要がある
・管理テクニック 「不安と脅し」 時代遅れ
・VUCA世界では、全く役に立たない
・リーダーの役割は、「学習」「イノベーション」「成長」できる環境を創ること
・「心理的安全性」は、「才能」を引き出し「価値創造」に必要である
・「これまで」の仕事のやり方は「模倣」でしかなく、「革新的」ではない
参照 : 「恐れのない組織『心理的安全性』が学習・イノベーション・成長をもたらす」 エイミー・C・エドモンドソン ハーバードビジネススクール教授
「多様性の科学」 マシュー・サイド
■参照した主な内容
・「同じ背景」「同じ教育」「同じ訓練」
・「盲点」も共通している可能性が高い
・カギは、「異なる視点」をもつ人々を集めること
・「多様」な背景や経験を持つ集団は、「人間」を深く理解する能力に長けている
参照 : 「多様性の科学」 マシュー・サイド
「MBA マネジメント・ブック」 グロービス経営大学院
■参照した主な内容
・経営戦略の「階層構造」
・フレームワーク全般
参照 : 「MBA マネジメント・ブック」 グロービス経営大学院
「マネジメント・テキスト 経営戦略入門」 網倉久永/新宅純二朗 日本経済新聞社
■参照した主な内容
・経営戦略 3階層
・各種フレームワーク ケース事例
・競争戦略と競争地位別戦略
・製品ライフサイクル
参照 : 「マネジメント・テキスト 経営戦略入門」 網倉久永/新宅純二朗 日本経済新聞社
「基本フレームワーク50」 グロービス ダイヤモンド社
■参照した主な内容
・各種フレームワーク
参照 : 「基本フレームワーク50」 グロービス ダイヤモンド社
「経営者の教科書」 ハーバードビジネスレビュー
■参照した主な内容
・「外部環境」は、「戦略」の「前提」である
・「外部環境」の「変化」に応じて、「戦略」を見直し「適合」させる
・生え抜きの人材が、執行役員になる
・既存の組織に熟達した人材では、「新しい戦略課題」への対応に時間がかかる
参照 : 「経営者の教科書」 ハーバードビジネスレビュー