【5分で読める】エンジニアのための 簿記入門 第3回 お金の調達・投資・分配
【5分で読める】エンジニアのための 簿記入門は、全5回で構成されています。
エンジニアなどの技術系の専門職から、プロジェクトマネージャーやCTO・CIO・CDOなどのビジネスサイドにステップアップするとき、多くの畑違いの新たな学びが必要となります。
特に、財務会計のスキルは、共通言語として必須になります。
財務会計を学び始めるとき、ファイナンスの土台となる簿記の「全体像」を把握してから、仕分け等の「各論」を学び進めるほうが、スムーズに理解ができるのではないかと考え、「エンジニアのための 簿記入門」をリリースいたしました。
社内研修やOJT等で、十分な学習機会を得ることができなかった境遇にある場合には、是非お役立てください。
●「5分で読める」ような工夫に努めております
●「図表」を使い、わかりやすい説明をこころがけています
●文献や論文の「参照箇所」を明示し、品質の担保に努めています
●お時間のあるときに、「参照箇所」を読んで理解を深めることができます
世の中には多くの考え方があります。
わたしたちの考えが、独善的な思い上がりに陥らないよう、一定の社会的な同意を与えてくれ、帰納的に援護してくれた言葉や内容を明示します。
「出所」とともに「参照箇所一覧」に整理いたしました。
お金の調達・投資・分配
第3回は、「お金の調達・投資・分配」です。
最初に、「現在地:全体と部分」を、図表でわかりやすくご案内します。
下の図をご覧ください。
今回は、お金の調達・投資・分配についてご案内します。
↓ クリックして拡大
それでは、「お金の調達・投資・分配」の本題にはいります。
結論は、以下のように示すことができます。
●「貸借対照表BS」では、お金を「貸す人」と「借りる人」を見比べます
●お金を「貸す人」は、「銀行」や「投資家」等のことで、「貸借対照表BS」の右側のグループ「負債」「純資産」に配置されます
●お金を「借りる人」は、「企業」のことで、「貸借対照表BS」の左側のグループ「資産」に配置されます
●「損益計算書PL」では、お金を「支払う人」と「受取る人」を見比べます
●お金を「支払う人」は、「顧客」のことで、「損益計算書PL」の右側のグループ「収益」に配置されます
●お金を「受取る人」は、「協力者」のことで、「損益計算書PL」の左側のグループ「費用」に配置されます
●「収益」から「費用」を差し引き、「企業」に「利益」が残されます
●「企業」の視点で整理すると、簿記により、資金を「調達」「投資」「分配」し、「利益」を獲得する一連の活動が明らかになります
上記の「お金の調達・投資・分配」の定義について、「参照」した箇所は、以下の参照箇所一覧をご覧ください。
簿記の全体像をイメージしやすいように、お金の流れで説明します。
簿記上のお金の流れは、右から左に流れていきます。
右から順に、お金を「貸す人」「借りる人」、お金を「払う人」「受取る人」の4者に整理することができます。
お金を「貸す人」は、「銀行」や「投資家」等のことで、「貸借対照表BS」の右側のグループ「負債」「純資産」に配置されます。
お金を「借りる人」は、「企業」のことで、「貸借対照表BS」の左側のグループ「資産」に配置されます。
「貸借対照表BS」では、お金を「貸す人」と「借りる人」を見比べています。
お金を「支払う人」は、「顧客」のことで、「損益計算書PL」の右側のグループ「収益」に配置されます。
お金を「受取る人」は、「協力者」のことで、「損益計算書PL」の左側のグループ「費用」に配置されます。
「損益計算書PL」では、お金を「支払う人」と「受取る人」を見比べています。
最後に、「収益」から「費用」を差し引き、「企業」に「利益」が残されます。
こうして、年度末毎に、「損益計算書PL」で求めた「利益」が、「貸借対照表BS」の「純資産」に組み入れられていきます。
つまり、毎年「利益」が出れば、毎年「純資産」が大きくなり、「貸借対照表BS」が太っていきます。
この仕組みは、次回にご案内しますので、ご安心ください。
こうした、右から左へのお金の流れは、企業の視点で整理すると、資金を「調達」「投資」「分配」し、「利益」を獲得する一連の活動になります。
簿記は、こうした企業の活動を記録し、成長を測定するための「貸借対照表(BS)」と「損益計算書(PL)」を生成していきます。
今回は、これで終わりになります。
お読みくださりありがとうございました。
参照箇所一覧は、お時間のあるときにご参照ください。
●外部環境の大きな変化を整理したPEST分析は、ここから確認できます
●変わりゆく社会の価値観は、ここから確認できます
●ステークホルダー資本主義への転換に向けた「人・社会・経済の良循環モデル」は、ここから確認できます
●主要参考文献は、ここから確認できます
●わたしたちの活動の全体像は、ここから確認できます
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参照箇所 一覧
「バリュエーションの教科書」 森生明 グロービス経営大学院教授
■参照した主な内容
・資金調達と投資活動 全般
参照 : 「バリュエーションの教科書」 森生明 グロービス経営大学院教授
「財務3表一体理解法」 國貞克則
■参照した主な内容
・財務3表の関連性 全般
・BS、PL、CFの基礎
参照 : 「財務3表一体理解法」 國貞克則
「一問一答で学ぶ 会計の基礎」 松浦 剛志 他
■参照した主な内容
・BS、PL、CFの基礎
・財務3表の関連性
参照 : 「一問一答で学ぶ 会計の基礎」 松浦 剛志 他
「キャッシュフロー計算書のしくみ」 新日本有限責任監査法人
■参照した主な内容
・キャッシュフロー計算書 全般
参照 : 「キャッシュフロー計算書のしくみ」 新日本有限責任監査法人
「スッキリわかる 日商簿記2級 商業簿記」 滝澤ななみ
■参照した主な内容
・簿記 全般
参照 : 「スッキリわかる 日商簿記2級 商業簿記」 滝澤ななみ
「スッキリわかる 日商簿記2級 工業簿記」 滝澤ななみ
■参照した主な内容
・簿記 全般
参照 : 「スッキリわかる 日商簿記2級 商業簿記」 滝澤ななみ