【5分で読める】人的資本 の4つの視点 第4回 人間の尊厳
【5分で読める】人的資本の4つの視点は、全9回で構成されています。
人的資本を重視した考え方は、多様な分野で見ることができます。
ここでは、人的資本の4つの視点「国際的『共通善』の視点」「国際標準の視点」「経営戦略の視点」「介護福祉の視点」を取り上げます。
人的資本を多面的に捉えることによって、多くの分野で中心的価値観になりつつあることを確認できます。
社内研修やOJT等で、十分な学習機会を得ることができなかった境遇にある場合には、是非お役立てください。
●「5分で読める」ような工夫に努めております
●「図表」を使い、わかりやすい説明をこころがけています
●文献や論文の「参照箇所」を明示し、品質の担保に努めています
●お時間のあるときに、「参照箇所」を読んで理解を深めることができます
●第1部 国際的「共通善」の視点
第4回 人間の尊厳 ✅今回
●第2部 国際標準の視点
第5回 ISO30414
●第3部 経営戦略の視点
第6回 デザイン思考
第7回 Society5.0
●第4部 介護福祉の視点
第8回 パーソンセンタードケア
●第5部 人的資本の重要性
第9回 まとめ 人的資本を活かすには
世の中には多くの考え方があります。
わたしたちの考えが、独善的な思い上がりに陥らないよう、一定の社会的な同意を与えてくれ、帰納的に援護してくれた言葉や内容を明示します。
「出所」とともに「参照箇所一覧」に整理いたしました。
人間の尊厳
第4回は、「人間の尊厳」です。
最初に、「現在地:全体と部分」を、図表でわかりやすくご案内します。
下の図をご覧ください。
今回は、ステークホルダー資本主義についてご案内します。
↓クリックして拡大
それでは、「人間の尊厳」の本題にはいります。
結論は、以下のように示すことができます。
●人間の尊厳とは、この世に存在していることこそに至高の価値があるという考え方のことです
●人々の思想に、人間の尊厳が深く刻まれることが重要です
●人間の尊厳が、深く刻まれた社会こそがあるべき姿です
●人間の尊厳は、社会の存立基盤として制度に活かされることが重要です
上記の「人間の尊厳」の定義について、「参照」した箇所は、以下の参照箇所一覧をご覧ください。
人的資本の4つの視点シリーズの、第1回の「世界人権宣言と権力」、第2回の「SDGs」、第3回の「ステークホルダー資本主義」に通底する概念は、「人間の尊厳」です。
「人間の尊厳」とは?と問われても、概念的で端的に説明することが難しいものです。
したがって、わかりやすく説明してくれている文献からの引用を援用します。
著書「人間の尊厳と自立」の中の一節を、以下に示します。
人間の尊厳とは、人間が個人として尊重されるということである(憲法第13条)。「個人として」というのは、言い換えれば「その人らしい」ということである。(中略)
社会的地位が高いから、あるいは経済力があるから、などといった、いわば社会的な衣服をまとっているから尊厳があるのではない。そうではなく、この世に存在しているそのことに人間の尊厳があると考える。そして、このような考え方にこそ至高の価値があるとして、人々の思想に深く刻まれることが重要であろう。(中略)
以上のような考え方・思想が社会の存立基盤として制度に活かされなければならないことである。例えば、ノーマライゼーションの思想に見られるように、心身の障碍を担った人と共に助け合い、生きていくことが普通の社会であるという思想が、人々に共有され、社会の仕組みの前提になっていくことである
引用 : 「人間の尊厳と自立」 黒澤貞夫 日本生活支援学会会長
今回は、これで終わりになります。
お読みくださりありがとうございました。
次回は、「第5回 ISO30414」になります。
参照箇所一覧は、お時間のあるときにご参照ください。
●外部環境の大きな変化を整理したPEST分析は、ここから確認できます
●変わりゆく社会の価値観は、ここから確認できます
●ステークホルダー資本主義への転換に向けた「人・社会・経済の良循環モデル」は、ここから確認できます
●主要参考文献は、ここから確認できます
●わたしたちの活動の全体像は、ここから確認できます
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参照箇所 一覧
「人間の尊厳と自立」 黒澤貞夫 日本生活支援学会会長
■参照した主な内容
・「人間の尊厳」は、その存在自体に至高の「価値」がある
・「経済力」「社会的地位」は全く関係ない
・「社会の仕組み」の「前提」に、「人間の尊厳」の思想が刻まれる必要がある
・ノーマライゼーションのように「共に助け合い生きていく」ことが普通の社会
参照 : 「人間の尊厳と自立」 黒澤貞夫 日本生活支援学会会長
「世界人権宣言」 国際連合
■参照した主な内容
・人間の尊厳と権利についての平等
・すべての人間が享有すべき市民的、政治的権利
参照 : 「世界人権宣言」 国際連合
「グレート・リセット」 クラウス・シュワブ 世界経済フォーラム創設者
■参照した主な内容
・「新自由主義」は、「競争」による「経済成長」を追い求めた
・「経済成長」のために、環境が「破壊」され、「社会福祉」が軽んじられた
・「社会的弱者」の精神的苦痛が増すリスクがある
・「政府」は、「市場の失敗」を正す必要がある
・「持続可能で包摂的な成長」を果たせる市場を積極的に形成すべき
・「少ないモノ」で「より豊かに」暮らせる未来
・「格差による分断」「不均衡や不正」「環境破壊」を止める
・「寛容」「公平」「公正」な世界を創造する必要がある
参照 : 「グレート・リセット」 クラウス・シュワブ 世界経済フォーラム創設者
「学習する組織」 ピーター・M・センゲ MIT経営大学院上級講師
■参照した主な内容
・「底辺への競争」は、「グローバリズム」の弊害
・「規制緩和」「自由化」で「低水準化」
・「労働基準」「自然環境」「社会福祉」
・『問題を生み出したのと同じ意識では、その問題を解決することはできない』
・「意思決定者」の「メンタル・イメージ(現実のとらえ方)」次第
参照 : 「学習する組織」 ピーター・M・センゲ MIT経営大学院上級講師